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『TOKYO 0円ハウス生活』

『TOKYO 0円ハウス生活』
坂口恭平(河出文庫)

久しぶりに痛快な本にめぐりあった。東京で、衣食住ゼロ円で暮らすノウハウが満載されいるのである。こんなに元気と勇気をもらった本はない。

著者は小学生の頃、6畳一間に3人兄弟という環境があてがわれた。そのため自分だけのプライベート空間を持ちたくて、自分の学習机と椅子を毛布で覆って、そのなかで寝食できる喜びを得た。これが住空間の原体験となって建築家をめざすことになった。大学で建築を学ぶなか、筆者の関心はもっぱらホームレスの簡易住居にむけられた。そしてフィールドワークに励み、写真集『〇円ハウス』を出版。本書はその延長にあるルポである。

本書の主人公は、隅田川沿いでブルーシートで小屋掛けして暮らす「鈴木」さんだ(取材当時59才)。著者の坂口さんが訪ねにいくと、狭いながらも整理整頓が行き届いた小屋のなかに迎え入れてくれ、おいしい食べ物と焼酎をふるまってくれる。そして何でも教えてくれるのだ。

鈴木さんの小屋は、水道・電気・ガスなどのライフラインに繋がれていないので、それぞれの使用料・基本料は0円。もちろん住民税、固定資産税、所得税、その他諸々の税金も0円。それでいながらテレビ・CDラジカセ・電灯が点った文化生活をしている。自動車用12Vのバッテリーで家電が使えるのである(もちろんバッテリーは0円調達)。ガスはカセットコンロを使用(カートリッジも0円調達)。水は公園の水道水汲み置き。ドイツ製の高級な真空保温調理鍋に熱々のおでんを貯えて、昼間からパートナーの女性と焼酎をたのしんでいる。アルミ缶回収で得た収入は食材・酒・煙草に使いきり、貯金はしない。鈴木さんは完全なる自由人だ。ただし、ホームレスに悪さをする少年には要注意とのこと(実際に被害にあっている)。
鈴木さんとの会話から、ドロボウ市の情報をひきだす。山谷の玉姫公園で拾った品の朝市が開かれているので、そこで換金できるそうだ。

本書には鈴木さん以外にも、ホームレス生活の達人が何人か登場してくる。なかでもソーラーパネルでバッテリー充電している人には驚いた。秋葉原で1万円ぐらいで買える小さなソーラーパネルでも、相当に長い時間テレビがみられるらしい。アダプター付家電の多くは12Vで動くので、自動車用12Vのバッテリーにつなげば電気料金はかからない。100Vでなければ動かない家電は発電機を調達すればよい。ただし発電機の駆動にガソリン代がかかる。この情報を得ただけで、本書購入の元はとれたようなものだ。

もしも私が事業家だったら、ソーラーパネルとバッテーリをセットした自家発電器機を開発したい。原発事故後、できれば電力会社のお世話になりたくない人が一杯いるはずなので、大ヒットするに違いない。大手電器メーカーが大々的に開発したら電力会社に怒られてしまうので、できないと思うのだ…。でも私が知らないだけで既に商品化されているかもしれないが…、しかし、大ヒットしたらやはり規制がかけられてしまうかもしれない…。などと、本を読みながら独り言をつぶやいてしまった。
その他、ホームレス生活の達人のアイデアで商品化できそうなものがたくさんありそうだ。ネーミングは「0円シリーズ」なんてステキだ。

本書を読むで、ホームレスになることがイコール石器時代の生活を余儀なくされるわけではないことがわかった。都会のホームレスならば、いまの生活と変わらない文化水準を十分に保つことができるのである。狩猟採集において、熱帯ジャングルよりも都会のほうがはるかに収穫が多い。
都会を歩いている途中、ホームレスの簡易住居をときおりみかけていたが、これからはもっと注意して観察してみたい。やがては彼らの仲間入りするかもしれないので…。

私は若いときに山登りに熱中していたのでテント暮らしに抵抗はない。私には自慢できることが二つあって、そのひとつはどこでも寝られること。車中や公園はもちろんのこと、雪中や岸壁のテラスでも。ちなみに自慢できるもうひとつは、都合の悪いことはスグに忘れること。
本書を読んで、週に1回は公園で段ボールにくるまって寝てみたくなってきた。ただ年をとるとキツそうだが…。

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