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『戦後史の正体(その2)』

『戦後史の正体(その2)』
孫崎享(創元社)

本書を何度も読み返している。筆者が定義する「自主派」と「対米追随派」で戦後の政治家を色分けすると、
「自主派」重光葵、石橋湛山、芦田均、岸信介、鳩山一郎、佐藤栄作、田中角栄、福田赳夫、宮澤喜一、細川護煕、鳩山由紀夫…。
「対米追随派」吉田茂、池田勇人、三木武夫、中曽根康弘、小泉純一郎…。
「一部抵抗派」鈴木善幸、竹下登、橋本龍太郎、福田康夫…。

本書でくりかえし強調されているところは、敗戦直後に膨大な米国駐留経費削減を求めた石橋湛山の次のことばだ。
「あとに続いて出てくる大蔵大臣が、おれと同じような態度をとることだな。そうするとまた追放になるかもしれないが、まあ、それを二、三年つづければ、GHQ当局もいつかは反省するだろう」
そして筆者はカナダのピアソンという首相のエピソードにつなげる。ピアソンは米国の北ベトナム空爆を非難する演説をしたせいで当時の米国ジョンソン大統領から吊るしあげをくらう。しかし「たとえ弾圧を受けようと、米国に物をいうべきときはいう」ことが評価され、その後に代わる首相に理念が引き継がれていく。現在、カナダ外務省の建物がピアソン・ビル、国内最大の空港がトロント・ピアソン国際空港として名が残されている。

日本では、重光葵、石橋湛山…らのあとに「たとえ弾圧を受けようと、米国に物をいうべきときはいう」という理念が、残念ながら引き継がれることがなく、手の平を返したような「対米追随派」にとって代わられるのである。また「対米追随派」の政治家の方が長期にわたって政権を担当し、「自主派」は、ほとんどが短命に終わっている。一例をあげると
芦田均:逮捕(昭和電工)
田中角栄:逮捕(ロッキード事件)
竹下登:内閣総辞職(リクルート事件)
橋本龍太郎:派閥会長辞任(日歯事件)
小沢一郎:強制起訴(陸山会事件)
いずれもグレーな事件ばかりで、米国の関与が指摘されている。

また筆者の前著『日本の国境問題』の絡みでいえば、北方領土や竹島、尖閣諸島などは米国が意図的に仕組んだグレーゾーンであるとのこと。これは宗主国が植民地から撤退するときに、植民地同士が団結しないように紛争の火種を残しておくのが、国際政治の世界では常套手段となっているようだ。英国がインドとパキスタンの間にカシミールという紛争地帯を設けたり、アラブ首長国連邦の領土を飛び地を作って複雑化させたように、米国も日本・ロシア・韓国・中国が仲良くならないように北方領土や竹島、尖閣諸島を残したのであった。

以前、本ブログでとりあげた『本土の人は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること』という優れた本に、「天皇に切り捨てられた島」という章があって、昭和天皇について触れられていたが、本書でも昭和天皇と沖縄との関係が述べられている。ともに出典は進藤栄一の論文であり、そこには昭和天皇がマッカーサーに沖縄の半永久的な占領を求めたことが記されていた。
敗戦後に天皇が恐れたことは自身の処罰であったが、マッカーサーが「処罰せずに使おうとしている」心証をつかんだので、次に天皇が心配したのは日本の共産化であった。もしも共産主義革命が起きたら今度は人民裁判で処刑されかねない。そのために反米拠点としての米軍に期待し、沖縄の半永久的な軍事使用を進言したのであった。昭和天皇は頭脳明晰で政治経験も豊富な指導者であったらしい。

この他に、本書には核に関する密約や今日の経済戦争など、大事なことがたくさん書かれている。どれもがタブー扱いされてきた内容ばかりで、ひとつ開陳しても身が危険なのに、ここまで徹底されているところに、筆者の決死の覚悟が感じとれる。それほどまでにスゴイ本なのである。

孫崎享さんの身に何も起きないことを祈るのみ。全国民必読、とにかくご一読を!

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