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『マイナス50℃の世界』

『マイナス50℃の世界』
米原万里(角川ソフィア文庫)

お盆が過ぎて、連日猛暑が続いている。本州内陸部では体温よりも高い37度超も観測されている。こんなときに本書はふさわしいかもしれない。冒頭から、次のような書き出しではじって、いきなり思考を停止させられる。

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 「お元気ですか。こちらはもうすっかり暖かくなりました。外の気温はマイナス21度。暑いほどです」
 これはヤクート自治共和国(現サハ共和国)に住むテレビ局員のオフロプコフさんからわたしにとどいた1985年4月2日付の手紙です。
 マイナス21度が暑い、なんて日本では考えられないことですね。でも12月の平均気温がマイナス50度にもなるヤクートでは、本当にそう感じられるのです。
 ヤクートの東部、オイミャコン地区では、マイナス71度を記録したことがあります。北極より寒いのです。
 でも北極や南極には探検隊以外の人間は住んでいませんが、ヤクートには町や村があります。首都ヤクーツクは人口20万人の近代都市です。
 (中略)
 最初にしょうかいしたこのオフロプコフさんの手紙に、わたしはつぎのように返事を書きました。
 「東京は春だというのにまだはだ寒く、きょうの気温はプラス21度です」
-------------------------------------------------------------

1782年、紀州の船頭/大黒屋光太夫+船員15名をのせた廻船が駿河沖で暴風にあい、アリューシャン列島に漂着した。一行はその後、カムチャッカ、オホーツク、ヤクーツク、イルクーツクなど、酷寒のシベリアで10年間過ごした。次々と仲間が亡くなっていき、やがてエカテリーナ女帝の支援を受けて帰国できたのは光太夫を含めて3名であった。

本書は、この大黒屋光太夫の軌跡を追うという民放テレビ番組のために、取材陣に同行した米原万里のエッセイである。

米原万里さんの父親は、日本共産党幹部の衆議院議員であり、父のチェコスロバキア赴任にともなって米原さんは9歳から14歳までプラハで過ごし、ロシア語を修得された。帰国後は東京外国語大学ロシア語学科〜東京大学大学院ロシア語・ロシア文学卒後、通訳・翻訳家として、まさにロシア語の第一人者として活躍された。

米原さんはロシア語の第一人者であるだけでなく、作家としても華々しく活躍された。『不実か美女か貞淑か醜女か』(読売文学書)、『魔女の1ダース』(講談社エッセイ賞)、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(大宅壮一ノンフィクション賞)、『オリガ・モリソヴナの反語法』(Bunkamuraドゥマゴ文学賞)など。趣味は「駄洒落と下ネタ、そして犬や猫と暮らすこと」とのこと。

さて本書であるが、そんな米原さんの本なので面白くないわけがない。地球で一番寒い場所での暮らしぶりが、米原流の語りで堪能できるのある。内容については、私ごときが述べるのはヤボなこと。短い文章と写真の組み合わせで、とても心地よい本(椎名誠の解説は蛇足だが)。どうかご一読ください。

残念なことに、米原さんは2006年に病気で亡くなられた。まだ56歳であった。もう新刊が出ることもない。本書を含めて、米原さんが遺された本をあらためてあじわい尽くしていきたい。

追記
最近、ブログがペースダウンしております。理由はフェイスブックをはじめて予想外に時間をとられていること。また『戦後史の正体』(孫崎享)クラスの新刊が出ていないこと。しかしペースダウンしても本ブログは続けていきたいと思っておりますので、時折のぞきに来てください。

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